こんにちは!
本日4月12日は「世界宇宙旅行の日」です。
1961年4月12日に世界初となるソ連の有人宇宙衛星船、
ボストーク1号が打ち上げに成功したことにちなんで制定された世界的な記念日です。
当時は、日本でも連日ニュースで取りあげられ、注目を集めたみたいですよ。
宇宙と言えば、学生時代に私が所属していたオーケストラでも、
イギリスの作曲家グスターヴ・ホルストが作曲した大管弦楽のための組曲「惑星」を演奏しました。
この曲の構成が、当時の太陽系惑星として知られていた8つの天体のうち、
地球を除いた水星・金星・火星・木星・土星・天王星・海王星の7構成になっていて、
演奏前に各天体について勉強したことを思い出しました。
いつか宇宙旅行できる日がきたら、天体巡りをしたいです。
さて、今回はABM(アカウントベースドマーケティング)についてです。
主にBtoB企業(企業が企業に対しモノやサービスを提供するビジネスモデルのこと)がABMを実践すると
①営業効率の向上
②売上アップにつながる
③営業の可視化
この3つを実現することができます。
詳しくは下記に解説させていただきます!!
目次
1.ABM(アカウントベースドマーケティング)とは
ABMは「Account Based Marketing(アカウントベースドマーケティング)」の略で、
BtoB企業において、最もなじみのあるマーケティング手法のひとつです。
ABMでは、対象となる企業に集中してアプローチすることで営業効率を向上し、
最終的に売上の向上へと繋げることを目的としています。
この概念は決して新しいものではなく、法人営業において長く用いられている戦略で、
顧客第一で営業活動を行う日本企業では、最もなじみが深いマーケティング戦略と言えます。
ABMを行う流れとしては、まず優良顧客(ターゲット企業)の選定を行います。
自社に利益をもたらす、あるいはもたらすであろう顧客を選定した後は、その顧客が抱えている
課題や潜在的なニーズを分析・理解し、顧客に合わせた最適なマーケティングを行います。
それを元に顧客へのアプローチを行うことで、不特定多数の企業にアプローチをかけるよりも
効率的に売上につなげていくことができます。
2.ABM(アカウントベースドマーケティング)が再注目されている理由
前述したように、自社にとっての有益な顧客を選び、それに合わせた戦略を立てて利益を
最大化するABMですが、今、改めてその手法が注目されています。
なぜ再注目されているか。
それには「マーケティングテクノロジーの進化」があります。
マーケティングテクノロジーの進化
ABMにおいて、最も重要でハードルが高いのが「優良企業の選定」です。
この「優良企業の選定」を行うためには、顧客との過去の取引・案件のデータはもちろん、
製品の品質テストや効果測定のデータ、自社やターゲットとなりうる企業が属する業界の市場や
業界内での位置づけを分析し、「顧客のニーズがどこにあるのか」の把握が必要となります。
ところが、各々の案件情報などをホワイトボードやエクセルで管理していた企業にとって、
このような自社や他社の市場分析やマーケティングリサーチを行うのは、非常に難易度が
高いものでした…
最近になって、マーケティングテクノロジーが進化したことにより、営業支援ツール(SFA)の
登場やマーケティングオートメーション(MA)ツールがより身近な存在となりました。
それを受け、データの集約・分析・一元管理へのハードルが下がり、ABMをマーケティングに
活かしやすくなったのです。
3.ABM(アカウントベースドマーケティング)のメリット・デメリット
ここでは、ABMのメリットとデメリットは何かについて解説します!
事前にメリット・デメリットを把握しておけば導入に失敗することもなくなるでしょう。
【メリット】
エンゲージメントの向上につながる
営業活動を開始する前に、既存顧客の中から自社にとって有力な顧客を絞っているため、
その顧客に対し重点的にリソースを注ぐことができます。
また、顧客にとって価値の高いコンテンツを配信することでヘビーユーザーとなり、
結果として売上の向上につながりやすくなります。
的確なアプローチによって営業コスト削減につながる
不特定多数の顧客に対してアプローチを行う場合、見込みの有無に関わらず
アプローチを行うことになります。
そのため、なかなか成果につながりにくく、投資する費用が無駄になってしまう危険もあります。
しかし、ABMにより初めから見込みのある顧客を絞ってアプローチを行えば、
時間や費用の無駄を削減することができます。
効果が測りやすい
ABMは、効果を明確化しやすいということが利点となります。
限られた顧客に絞ってアプローチを行っているため、イベントや広告、メルマガ等、
あらゆるキャンペーンの効果を測定しやすく、より正確な結果を導くことができます。
長期的な関係を築きやすくなる
ターゲット企業に向けた施策を打ち出していくため、顧客にとって価値の高いサービスや
サポートを受ける事が可能となります。
結果として、優良企業としたターゲットをさらに伸ばすこととなり、長期的な関係を
築きやすくなります。
【デメリット】
新規顧客向きではない
ターゲット企業を絞りアプローチを行なっていくため、実績のない新規顧客や
商談単価が低い顧客をターゲットとしている企業では、効果が見込みにくいと言えます。
ABMに向いている企業として、
・中堅規模以上の企業規模
・商談の単価が高い
・複数の営業担当者で担当している…etc
ABMを実践する前に上記の事柄を把握しておくと良いでしょう。
営業とマーケティングが連携できていないと難しい
ABMは、営業とマーケティングが連携することで効果が発揮される手法と言われております。
逆にうまく連携ができていないとABM自体を実践することができません。
ターゲット企業の志向をベースにして展開する必要があるので、情報共有や実際の施策での協力等、
両部門で連携して進めていくことが不可欠となります。
あらかじめ導入前に連携体制を整えておくことをおすすめします。
4.事例
<ファンを獲得>
これは、昔ながらのABMを実施して成功した事例です。
パソコンメーカーであるA社は、国内の工場で設定から製造、品質チェック、出荷までのすべての
プロセスを行っています。
この時、A社はただPCを作って、ただ卸していただけで明確に自分たちの強みである国産PCを
求める人たちにアプローチを行っていませんでした。
そのため、海外に拠点を構えて大量生産していた安価なメーカーに押され、
売上が伸び悩んでいました。
そこで、A社が安さで負けていた競合他社に勝つために、ABMに取り組むことにしました。
まず初めに、既存顧客の中から、自社の強みである国産PCであることがきっかけで買ってくれた顧客に
ターゲットを絞りました。
次に、今まで貯めた顧客満足度調査から顧客の課題と潜在的なニーズを分析したところ、
下記のような課題とニーズが出てきました。
課題:安いから良いと思って購入したところ、すぐ壊れてしまったことがある。
故障やトラブルが多発してしまい、業務が滞ったことがある。
ニーズ:子供からお年寄りまで利用できるようにする、PCのデザインを自分で決めたい等
といったカスタマイズの融通を効かせたい。
カスタマイズはしたいが、利用までの時間はなるべく短くしたい。etc…
これらの課題とニーズをもとに顧客へ下記のようなアプローチを行いました。
①高品質を大々的に出した。
②カスタマイズの豊富さと納期の短さも売りにした。
その結果、当初の目標であった売上向上に加えて、ファンも獲得することができました。
A社は今後、ABMを行って上記の結果を出しましたが、これで終わらず、
さらなる成長のためにABMツールの導入も検討しています。
5.さいごに
いかがでしたでしょうか?
ABMを実践することで、日々の営業活動を見直すきっかけができたり、自社にもたらす売上や
利益が高い企業から優先的に対応を行うことで、新たなアプローチも生まれます。
また、チームによるマーケティングやセールスのプロセスを可視化し効率化することができます。
Canbus.では、選定した顧客情報をもとに分析を行うツールとして、自社の業務に合うような
アプリを作成したりカスタマイズしたりすることができます。
さらに、ユーザー数無制限で1万円から手軽に始めることができますよ!
ツールを活用して、より良い営業活動を目指すために是非とも参考にしてみてくださいね。