こんにちは。
毎年この時期は大掃除をしています。
お部屋をすっきりさせてから新しい年を迎えたい、とは思っているものの
思い出の品などが出てくるとついつい見入ってしまい手が止まります。
今年中に終わるのかな…。
年始は 1 年の目標ややりたいことを決めるのが毎年のことですが、毎年「今年こそは…」と思っている目標もあり、毎年同じ目標になってしまいます。
さて、今回は「CRM」についてです。
顧客の情報を Excel などで管理していて、チーム内の共有ができなく、最新の情報がばらばらになっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな時は、 CRM を利用し、顧客情報を整理することで、顧客に対し適切な情報を届けることができ、顧客はまた利用したい等のリピーターを増やすことができます。
「CRM って聞いたことはあるけれど、具体的に何ができるんだろう?」、「様々なツールがあって選び方が分からない…」
そんなお悩みを持った方に向けて、 CRM について詳しく紹介をしていきます。
1,CRM とは?
CRM は「Customer Relationship Management」の略称で、日本語では「顧客関係管理」と訳されます。
顧客の情報をただ漠然と保持するだけでなく、顧客情報を一元的に管理して顧客との関係を可視化・分析することでより良い関係を構築し、満足度の高いサービスを顧客に提供する、といったことを意味します。
現在ではそのために使用されるツール・システムそのものを CRM という場合が多くなってきています。
例えば、ある製品を購入した顧客に対し、製品に対して悩みや課題があるかアンケートを取り、それに答えることで顧客の満足度を高め、より良い顧客との関係性を構築していく。
それが CRM です。
概念としては目新しいものではないようにいわれるかもしれませんが、近年改めて「 CRM を導入しよう」という動きが広がってきています。
それはなぜなのでしょうか。
次章で紹介していきます。
2, CRM が注目されている理由
なぜ近年 CRM が注目されているのか、それは近年の市場環境の変化にあります。
昔の市場は、ライバル社の商品に比べて高性能な商品を開発し、広告費をかけて売り出すことで商品が売れる環境でした。
しかし、現在は「モノ余り」と称されて久しい時代。
ネット・スマホの普及も加わり、顧客の商品に対する選択肢は幅広くなりました。
その結果、企業にとって自社商品を他社商品と差別化することが一層難しくなってきているのです。
このような状況の中、多くの企業が始めた取り組みが、ライバル社の商品に比べて高性能な商品を作ることは大前提とした上で、“ただ製品を売って終わり” ではなく、顧客目線に立ってサービスを提供することで顧客と ”より良い関係性を構築” し、”自社製品に繋ぎ留めておく” という方法です。
顧客目線のサービスを提供することで、顧客を満足させ良い関係性を築く、まさに第1章で紹介した CRM そのものですね。
それゆえに近年 CRM が注目されているのです。
次の章では、CRM を行うためのツール・システムを導入していくことが、具体的にどのようなメリットが生まれるかを紹介します。
3, CRM を導入するメリット
なぜ必要なのか理解したけど、「CRM って難しそう…」と思った方も多いのではないでしょうか。
確かに、新しいシステムを導入し、定着するまでは多くの労力がかかります。
多くの労力をかけてでも CRM を導入するメリットについて 2 つに絞って紹介します。
①顧客のニーズを把握したアプローチができる
顧客情報を各担当ごとに保持し、それぞれが把握している顧客にだけアプローチをかけることは非効率的です。
CRM を導入し顧客管理を一元化することで、顧客との関係性が可視化・共有され、複数の社員が様々な角度から顧客の分析を行うことができ、顧客のニーズを把握できます。
把握したニーズに合わせて顧客が本当に望んでいる情報を基にアプローチをかけることで、顧客は「自分に対して真摯に向き合ってくれている」と感じ、より良い関係を構築することが可能となります。
②既存顧客の囲い込みができる
新規顧客を獲得することは、既存顧客を維持することに比べてかかるコストが大きいため、既存顧客を囲い込んでおくことは大きな意味があります。
CRM の導入で顧客との関係を可視化・分析し顧客のニーズを把握することで、顧客が本当に望んでいる商品やサービスの提供が可能となり、顧客を一消費者から「ファン」に転換させることも見込めます。
既存顧客を「ファン」化させ囲い込むことで、“継続的な利益” や “客単価の向上”、更には紹介による“新規顧客の獲得” も視野に入ってくるのです。
4, CRM を導入する際の注意点
CRM を導入するメリットを把握し、早く CRM を導入しようと思った方もいるかと思います。
この章では、「CRM を導入しても上手くいかない。」とならないよう、注意点についてお伝えしてきます。
CRM を導入後、できるだけ失敗しないためにも、注意点を把握し CRM の導入をしましょう。
①効果が出るまで時間がかかる
CRM を導入しても、効果が表れるまでは時間を必要とします。
CRM は顧客との関係を可視化・分析することで関係性を向上させることにより、前章で記載したようなメリットへと繋がるため、導入後すぐに目に見えた結果が表れるものではありません。
効果が出るまである程度時間がかかることを想定した上で、導入前後で結果がでているかの効果測定を 1 カ月毎などの単位で行い、導入前後で変化がなければ他の施策を検討する必要があるでしょう。
②定着に時間がかかる
顧客の情報を CRM ツールに入力することで初めて CRM はスタートします。
しかしながら、詳細な顧客の情報を入力するとなると多くの時間と労力がかかり、導入当初はなかなか社内で定着しないケースが想定されます。
CRM を導入する際は、ユーザーに対して導入することの目的・メリットを具体的に説明し、ユーザーの CRM に対するモチベーションを上げておく必要があるでしょう。
5, CRM の選び方
この章は、どんな CRM を導入するとスムーズにいくのか、CRM の選び方について紹介します。
今回は、特に重要な2点をご紹介します。
1. 目的に沿っているか
CRM で何を分析したいのか、何を実現したいのか目的を把握したうえでどんなツールを導入するのかを検討しましょう。
目的があやふやなままサービスを導入しても、実は必要だった機能が実装されていない等の問題に後から気付くことになります。
例えば、洋服屋を運営している企業であれば、会員に対しメルマガの機能を利用し、
新商品のお知らせを送りたい企業もあるでしょう。
この場合は、メルマガの機能が充実した CRM を選ぶことで、スムーズに実現したいことができます。
活用例として、性別・年齢や過去の購入頻度などが分かり、かつグループ分けできるようなツールであれば、管理もしやすく、顧客の層を把握でき、メルマガの内容が書きやすくなり、CRM の利用頻度も上がるでしょう。
CRM を導入する前に活用目的を決めることで、CRM を無駄なく最大限活用することができます。
2.サポート体制の充実
CRM を初めて利用すると、不明な点が出てくることもあります。
不明な点について、お問い合わせをしてから解決するまで、できるだけ早く解決したいですよね。
また、多くの顧客情報を扱うため、セキュリティ面の設定などについても細かく確認する必要があります。
もし、顧客情報が漏れてしまえば顧客から信頼を一気に失うことになり新規顧客はもちろんのこと既存顧客も離れていきます。
このような状況に陥らないためにもサポート体制について事前に確認しておきましょう。
6,さいごに
いかがでしたでしょうか。
CRM についての理解は深まりましたでしょうか。
CRM の導入に成功することで顧客とのより良い関係性を構築することができ、また事業拡大を支え、会社利益をもたらす基盤ツールとして期待がもてます。
しかし、目に見える効果を出すまでに時間を要するため、社内の理解を得ることや、定着や結果が出るまでの間は焦らずに地道に顧客管理を行うことが必要不可欠となります。
デメリットも十分理解したうえで、目的に合ったツールの導入をご検討くださいませ。